「ナナサンマル」を、知っていますか。
今日は7月30日。「ナナサンマル」の日です。
はて、何かの記念日だっただろうか?
バヌアツの独立記念日だったりしますが、今回はその話ではない。日本の話です。
そう、まぎれもなく日本の話。
ナナサンマルとは何か。沖縄県の年配の方に訊いてみましょう。
とはいえ身近に沖縄県民がいるとも限らないので、ここで紹介します。
あ、ちなみに全日空機雫石衝突事故も7/30です。
それはさておき。
1972年。沖縄県は米国から返還され日本に復帰しました。しかし当然米領時代に様々な事項がアメリカナイズされていました。
その1つが道路通行方式。
当時沖縄には軌道交通はなかったので道路だけの話で済みましたが、アメリカという国は道路は右側通行。沖縄もそのようになっていました。
そして日本に復帰してからも特例措置として右側通行が存置されていたわけですが、本来ジュネーブ道路交通条約(道路交通に関する条約/International Driving Permit)によって交通制度は1国1制度とされており、1975年以降沖縄県内の左側通行化を行うことが沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律によって規定されていました。
そして1978年。その時がやってきたのです。
事前に標識や信号機の新設を行い、切り替えまでカバーをかけ、全国から警察を招集して切り替えに対応させました。
同年7月29日22時、県内の道路交通が緊急車両以外全面禁止されました。
翌朝までのたった8時間、この間に県内全土のカバーの付け替えなどを急ピッチで実施。
翌7月30日6時、一斉に左側通行に切り替わったのです。
初日はやはり混乱が多く、バスの事故なども発生しました。しかし幸いにも死者は出ず、無事沖縄はアメリカ統治の象徴の一つである右側通行と決別し、本土と同じ左側通行となり「本土復帰」を果たしたのです。
その時の様子を記録した映画が公開されています↓
そう、バスです。現在でも左ハンドルの外車が走っていたりする自家用車と違い、乗降用のドアの都合があるバスはどう対応したのか?
答えは、「一斉に左側通行用のバスを導入した」のです。
もちろん沖縄県の事業者単体では資金的に一斉導入は非常に厳しいため、国庫補助が行われました。それまでの右側通行用の車両は一部が改造されたほか右側通行の中国などに輸出され、新たに左側通行用の車両が導入されました。この切り替え前の車両を俗に「729車」、このとき導入された車両を「730車」と呼びます。
この730車、なんと現役なんです!
1978年導入なので今年で41年。さすがにメチャクチャ古いので徐々に数を減らしていきましたが、現在も沖縄バスならびに東陽バスの2社で動態保存運行が行われています。
沖縄バス 沖22か1064 三菱MP117K
まずは沖縄バスの車両。なんと三菱車です。モノコック車の動態保存はいくらかあるのですが、三菱はおそらくこの車両が唯一でしょう。事業者ごとにメーカーが割り当てられ、沖縄バスは三菱車が割り当てられたのです。
濃青色のモケットのシックな車内。国鉄電車のようなノスタルジーを感じることができます。
三菱ふそうエンブレムも健在。
リアはこんな感じ。モノコック特有の丸みを帯びたデザインが素敵ですね。
毎週日曜日の午前中、那覇バスターミナルから新原ビーチまでの39番に入ります。一日2往復の運用です。
那覇バスターミナルがリニューアルしたため、ピッカピカの那覇バスターミナルにモノコックが殴りこんでくるというなかなか凄まじい光景が見られます。現行レインボーKRやエアロスターMP38系なんかと並んでる姿も凄まじいですね。
東陽バス 沖22か906 日野RE101
お次は東陽バス。沖縄4事業者のうち一番貧乏で車両が古い東陽バスでは割と最近まで普通に現役だったのですが、それでもさすがに数を減らし今はこの車両が動態保存車として残るのみ。もっとも他の車輛も古いっちゃ古いですがレインボーの新車とかも入れてるんですよ!
日野車は三菱と比べてどちらかというとシンプルなデザインという印象。個人的には三菱のほうが好きですがこちらももちろん好きです。
※馬天営業所内、許可を得て撮影
リア側。小さいテールライトを見ると旧型って感じがしますよねぇ
※馬天営業所内、許可を得て撮影
こちらは那覇中心部には乗り入れず、馬天営業所~屋冨祖の191番に入ります。こちらも日曜午前中の3往復運用。
※馬天営業所内、許可を得て撮影
車内は赤モケット。沖縄バス車は2-1の3アブレストですがこちらは2-2の4アブレストがメインになってます。
両系統は一日橋~新里が重複しているので、この区間なら両方の車両を狙うことができます。写真は那覇に一番近い一日橋。
日曜に朝からここで張っていれば乗るのは容易だと思います。どうやら運用が固定されているようなのですが、乗った時とダイヤが変わっているみたいなのでちょっと不明確です。確実に乗りたいなら営業所に問い合わせてみましょう。
どちらも結構なロングラン路線なので乗り通すのは楽しいんじゃないでしょうか。
塩害対策のためか海沿いを殆ど走らないので沖縄らしい風景をバックに撮るのはなかなか難しいですが、39番を新原ビーチ付近で海バックに狙えるかもしれないです(行ってないので実際はどうかは不明)
こういう経緯で導入された車両ですから、「左側通行」を意識して撮るのもいいでしょう。
歴史的価値なら729車もメチャクチャ価値があるんですが(何せ日本向け右側通行仕様の時点でここしかない激レア)、あいにく払い下げの廃車体もとんと話は聞かないのが残念。県にとっては一種の負の遺産ですからね。
730車も数少ないモノコックの時点で極めて貴重で、それをこんなに綺麗な状態で定期運行してくれている事業者様各位には頭が下がります。
そのほかにも沖縄のバスは魅力的なのでぜひ沖縄に行きましょう!
柱頭式をすこれ
ついに広告が表示されてしまったじゃないか!完全にブログの存在を忘れていたmlgingaです、海の上からお久しぶりです。
数か月放置して復活した記事がまず意味不明かもしれない。柱頭式とは何ぞ?
写真の通りである。要は自動車用信号機に付帯しない歩行者信号機のこと。
私はこれがたまらなく好きなんですね。「歩行者自転車専用」の標識や視覚障碍者用チャイムのスピーカーなどが付帯していない棒1本に信号が刺さっただけのシンプルなものが至高ですね。さらに電球式だとなお良い。写真はその理想形。JR呉線吉浦駅前にあるものです。
だってかわいいじゃないですか。親(車両用信号)元を離れて一人でがんばっている子供に見えるんですよ、私には。ひとりでがんばって交通整理してる小学生に擬人化してみればそのよさがわかるはず。
というわけで見つけ次第私は写真を撮りまくってます。
八王子市、明神町交差点。
大阪市西淀川区中島2丁目、中島新橋東詰。ちなみにこの中島新橋はT字橋です。いずれ紹介します。
見ての通り神戸市中央区北長狭通、サンキタ通りの西側。神戸三宮は自立歩灯が多い印象です。
福岡市中央区天神4丁目、中央郵便局前。
広島市中区基町。胡町~紙屋町のあたりは自立歩灯の宝庫です。
下関市長府才川、市民プール入口交差点。
まだまだありますが、こんなところにしておきましょう。というわけでみなさんも柱頭式を街中で見かけたらかわいがってあげてください。
長崎電軌に乗ろう!
練習船で長崎(厳密には佐世保港)に行ってきたわけですが、長崎観光は完全にすっ飛ばして未だ乗ったことのなかった長崎電軌に乗ってきました。
私は線路鉄・ホーム鉄なのですが、この長崎電軌、まさに聖地と言わざるを得ない。
思わずあぁ^~たまらねえぜ。と言いたくなるようなエモみの深い要素がそこかしこにあるんですね。
全線乗ってきたので事細かに紹介していきましょう。
1.崇福寺電停
未だに正覚寺下と呼んでしまうこの電停は、長崎電軌の電停を語る上では絶対に外せない。もう見てわかりますよね。玉帯川の上に設けられた電停です。
なかなかにすごい光景ですよね。何時間でも見ていられます。
2.蛍茶屋電停
お次も終点。何の変哲もない島式ホームです。
ん?島式ホーム?
そう、一般的に日本の路面電車は相対式ホームなんです。路面電車で、島式1面2線、私はここの他には岡山駅前電停しか知りません。
見ての通り系統で乗り場がわかれています。終点だからこそできる配置ですね。
3.石橋電停
ここは一般的な終点の2面1線配置、なのですが、おそらく貸切車などを停車させる線路が伸びていてそこを降車してから渡る形態になっています。そこまで珍しくはないかな?
4.大浦海岸通り~石橋
単線の併用軌道が道路の中央ではなく道路の脇を走っている区間。土佐電みたいですね。そうそう土佐電もエモい区間が大量にあります。今度紹介しましょう。
併用軌道と言いながら自動車は通らないため段差があります。
5.出島~新地中華街
国道区間を南下して出島を過ぎると突然裏道に入ります。この区間は車道と軌道がまったく同じ車線の真の併用軌道といった感じの区間。たしかこの区間が某アニメに出てきましたよね、私は見てないんですがTwitterで見かけて作画いいなと思いました。
長崎といえばやっぱりこういう狭い路地が似合いますね。
ただの裏路地ではなく隣は出島なのでこういう建物の横を走ります。
6.平和公園電停
ホーム配置はオーソドックスな2面2線で踏切を挟んだ相対式。しかしここは長崎本線高架横にのりばを設けるために線路が思い切り反対側にくねっているのです。
そう、路面電車には珍しいトンネルです。かつて各地にあった郊外の併用軌道の軽便鉄道のような路線ならまだしも、現在残っている市街地の路上を走る路面電車ではトンネルを通す場所というのは非常に珍しいものです。
8.市民会館~桜町
上で「非常に珍しい」と書きましたが、ほかに存在するトンネルというのがほかでもないこの長崎電軌なのです。しかもこちらは併用軌道区間。
ちなみに正確にはどちらもトンネルではないようです。1つめは見ての通り長崎西洋館の下を通っているだけ、2つめもこれは市営駐車場の下を通る形になります。
9.浦上車庫電停
分岐部の切り欠き・降車専用ホーム・ホーム途中から外に分岐してホームがカーブしている反対側のホームという独特な配置。名前の通りここから車庫に分岐しています。
こういう変なところから分岐しているの好きですねぇ
長崎電軌は車両もこういうのが残ってます。3枚目なんて元箱根登山鉄道ですからね。機会があったら貸切って撮りたいものです。
10.浜町アーケード~めがね橋
石橋とはうって変わって、こっちは複線併用軌道が片側に寄ってるタイプ。でもってここは今度は道路が一方通行です。なかなかないでしょうこういう区間は。
浜町アーケード電停。違和感の塊です。
京急なら、長崎から都心へ一直線!広告に都心へビュンって書いてあるから間違いない。
最近は低床車の導入が進み旧型のいわゆる「チンチン電車」も減ってきましたが、長崎はまだまだたくさんいますし、クリームと濃緑という昔ながらのツートンカラーでゴトゴト走っています。
長崎電軌といえばこの真ん中に広告枠があるスタイルですが、ここに「中央特快」と書きたくなるオタクは810人はいるはず。
こんな感じに線路も電停も車両も魅力的な長崎へぜひ、そして長崎に来たなら…
大村線に、乗りましょう!
JMETS練習船完全ガイド ~船内生活編~
ほったらかしてるうちに2019年1/4期が始まってしまったので5日から乗ってる勢には申し訳ないのですが、船内生活についても書いていこうと思います。
ちなみに写真は大成丸の後部甲板です。
まずは停泊中の日課。近年の練習船は予算不足からか錨泊している時間が比較的多いです。停泊日課の大まかな流れはこんな感じ。
630 総員起こし
といってもこれまでには起きていて準備してください。
635 整列&朝別科
この時期はやっぱり寒いです。そして甲板流しをさせられる人間は裸足で出てきます。これがつらい。
航訓体操なる体操(前で実習生が体操指導をします。覚えてください。)をしてから朝別科(掃除)。当直班がここで甲板流しをさせられます。ちなみに機関深度化の実習生や3級コースの機関科などは甲板流しはないです。やったね!
715 朝食
当直班はそのあと食堂掃除(+大成丸では皿洗い)。ちなみに機関科は朝食の前にミーティングがあります。
800 旗章掲揚
船尾に国旗を掲揚します。航海の停泊当直がここで交代します。朝の貴重な休憩時間にぶっ込まれるので面倒ですね。
825 整列
この整列では体操はしません。そのまま午前課業となります。
830 午前課業
講義があったり、実習があったりいろいろ。
班ごとに実習を行う「分団実習」なるものがあります。
1130 午前課業やめ&昼食
実際のところ、30分より前に終わることが多いです。士官の裁量次第。士官も仕事早く終わりたいしね。
昼食、妙にボリュームが多い気がします。
昼食後の休憩が地味に長く助かります。音速で食い終われば1時間くらい寝れる。
1255 整列&午後課業
ここの整列でも体操をします。体操に加えてストレッチがあったりスクワットがあったり。船によって違います。
1600 午後課業やめ
午後も3時間で終わり。案外短いんですよ。途中休憩時間もくれます。こう考えると楽ですね。
1630 夕食
!?と思った方、そう、超早いんです練習船の夕食。ただ個人の感想ではありますが意外とおなかは減らないです。
(日没5分前) 旗章降下
当直班が後部甲板で国旗を降ろします。
ちなみに1600から航海の停泊当直は錨泊中は船橋、停泊中は舷門で当直業務があります。2人ずつ2時間やります。気象観測を行ったり走錨監視を行ったりといった感じで、そんなに大変な仕事はないです。
1945 諸当番
要は掃除。つまり1日2回掃除があります。
2000 巡検
士官と実習生3人が船内を巡回します。掃除のチェックがメインです。汚いとやり直しさせられます。
2230 消灯
消灯までは自由時間。まあ消灯後起きていることも多いですが士官によってはうるさい人がいます。どちらにせよ静かにしよう。
一日の流れはざっとこんな感じ。
航海中は当直の15分前(機関は30分前)に入直、4時間当直して交代、あとは休憩時間という感じです。
休憩時間が結構多いのでそんなにしんどくないです。
上陸
やっぱり気になるのはここでしょう。貴重な休日です。
行動予定を見てもらえるとわかるのですが、平均8~10日おきくらいに停泊し、4日程度停泊します。ただずっと上陸できるわけではないです。
散歩上陸と総員上陸という形態があります。
・散歩上陸
1700~2155の間上陸できるものです。だいたい買い物行く用という感じですが、この間に飲み会してきたりする人もいます。船によっては停泊中ほぼ毎日これが入ることもあります。
・総員上陸
一日休みになる上陸です。830~2155の間ですが、基本前日に散歩上陸が入り、そのまま外泊できます。早朝に用がある人は外泊しましょう。
ちなみに18歳未満で乗船する組はホテルに外泊ができません。残念。
1船目ではあろうことか最初の1か月くらい制服で上陸になります。帽子もかぶれと言われます。まぁほぼ全員速攻で外してるんですがたまに士官とエンカウントするので注意。
神戸は頻繁に寄港します。私は全船で行きました。上下船がここになることもありますね。
・運動上陸
なんだそれは。文字どおり運動する上陸です。
基本は島の湾などで錨泊してカッターで上陸、そこから数キロ歩いてから数時間自由時間といった感じ。遠足みたいな感じです。寄港地でそのまま下船してフェリーなどを使う場合もあります。
座間味島に上陸したときのもの。
カッターはしんどいですが割と楽しいです。
鹿児島に停泊して桜島フェリーで桜島に上陸した時の写真。左奥に銀河丸が映っています。
・どんな場所に停泊するんや
港には岸壁がいくつかあります。さあどこに着くのか。
基本的にはアクセスのいい場所に着きます。イベントバース的な場所が多いですね。門司港や佐世保港、名古屋港などは頻繁に寄港しますがすぐ駅がある便利な場所です。
博多港イベントバースに着岸した大成丸。
門司港・名古屋港・佐世保港などは頻繁に寄っていることもあってパンフレットをくれたり施設の無料チケットがもらえたりします。
ここのチケットとかもらえましたね。日本一美しい蒸機C59の初号機を見に行きましょう。
士官
どんな人がいるのか。実習生に教える立場なんだからベテラン揃いなんだろうなぁ…と思いきや、むしろその辺の船より平均年齢は低いと思います。リタイヤしてから船の道を目指した実習生(私もです)なんかだと、年下の士官もいたりします。乗船中に新人が入ってくるとかもありますね。
セカンドくらいまでは20~30代の若い人ばっかりですね。なのでいろいろ相談とかしやすいですし、フレンドリーです。もちろん超絶めんどくさい人もいますが、基本的には良い人が多いです。
さすがに船長機関長クラスになるとベテランですが、良い人は多いです。
逆に若い人が多い分説明を間違えたりすることも。
というわけでそんなに身構える必要はないです。
部員
どちらかというとこちらのほうがベテランが多いですね。なのでとっつきにくい人はこっちのほうが多いかも。機関部のほうが優しい人が多い印象。もちろん甲板部にも優しい人はたくさんいます。
電波
現代の若者特有の悩み、海上の電波状況。
まず、航海中はつながらないものと思ってください。鉄製の船内には電波が入りづらいです。入らねぇクソ!と悪態をつきながらスカッツル(窓)にスマホを掲げるようになるでしょう。
じゃあ停泊中は入るのか?というと実は岸壁より下に居住区が来ることも多くなり意外と入らねェ!ってなることがあったりします。
あとは船によって入りやすさが違いますね。大成丸は妙に電波がよかった印象。
船内にWiFiを持ち込む人もいます。スカッツルに持ち込んだWiFiが掛かっています。
もちろん実習生が使えるWiFiは船内にはないです。諦めましょう。
外に出ると入りやすいので電波を求めてデッキに上がってる人も多いです。ただし落ちないように気を付けましょう。
錨泊中は船によりかなり違いますね。そして都会の湾内のほうが入りが悪かったです。東京湾は全然つながらないですね。
こんなアイテムがあると便利だゾ
乗船前に手引書が配られて持ち物も書いてあるのですが、それ以外にもあると便利なグッズがあります。
・マグネット
船内は鉄でできてるので、居室の壁にいろいろ磁石で貼り付けられます。
・電源プラグ
コンセントがひとつしかないので、複数の機器を充電したいときにはあるといいでしょう。逆にボンクが狭いので充電コードは必要ないでしょう。
・ハンガー
汽船だと船内に予め用意されているのですが、帆船にはないので用意しましょう。ただし金属のハンガーはぶつかると危険という理由で禁止なので、プラ製を用意しましょう。
ピンチハンガーもあると便利ですが、乾燥室はかなり狭いので小さめのにしたほうがいいです。
・オフラインゲーム
電波がろくに入らないぶん船内で暇になるので、予めいくつかダウンロードしておくと暇つぶしに使えます。
A4サイズが望ましい。汽船では備え付けてありますが、帆船にはなぜかないです。実習で課題をやったりするのに頻繁に使うので買っておきましょう。
・洗濯ネット
上述のとおり洗濯機が非常に少なく友人と一緒に洗濯する羽目になると思います。
・洗濯ばさみ
乾燥室はロープ式です。ハンガーが重力や揺れでズリ落ちます。なんで洗濯がまとまってしまい乾かねえ!ってことが往々にして起きます。なのでズリ落ち防止、スキマ作り用に用意するといいかも。ちなみに私はこれをやった結果使ってない洗濯ばさみと認識されたのかパクられました。そうそう、乾燥室は盗難がよく起こるので注意。
・スーツケース
練習船は狭いからスーツケースはダメ!って事前に言われるかもしれないんですが、実際は汽船ではokです。帆船は本当にくそ狭いのでスーツケースはダメと言われますね。どうしても荷物が多くなるので汽船では素直にスーツケース使いましょう。
これらのものは事前に用意するのもいいですが、大抵出港まで数日あり、出港前に散歩上陸が挟まれるので、この間に百均などで買っておくのがいいでしょう。東京港なら有楽町や錦糸町や豊洲、神戸港なら三宮、横浜ならワールドポーターズに百均があります。
ひとまずはこのくらいにしておきましょう。思い出したことがあったら付け加えていきます。
それでは実習生の皆さん、練習船生活がんばってください!
なぜみんな韓国鉄道に乗りにいかないんだ
韓国。レーダー照射事件が連日話題ですが、詳しいことがわからないので言及は避けます。早く事態が終息してほしいものです。
さてさて、韓国といえばですね、列車ですよ。
話題に出したんで韓国軍の写真でも出しましょう。海軍ではなく空軍です。
韓国の空港、一応撮影してたら怒られますよ、私は何もありませんでしたが。
本題本題。海外鉄まあ少ないわけですが、最近は興味を持つ人も増えてる印象。まず近隣諸国から…というと、だいたい台湾なんですよねぇ私もそうでした。
台湾の鉄道は日本に似てる!いかにも。
確かに似てますし、魅力的な車両は多いです。日本型も欧州型もアメロコも楽しめる。私も好きです。
じゃあお次はこれも台湾以上に車両が日本に似てる上に欧州型の高速鉄道やアメロコ列車がたくさん走る韓国!
とはなぜかならないんですねぇやっぱり国の印象悪いんですかね。中国は正直ロマンの塊みたいなところあるんですんなり興味持つ人が増えた印象ですが。大量の客車寝台に長距離列車に寝台新幹線とか日本の鉄オタの夢でしょ。
カッコイイ!
で、韓国。知られていないのか、実はめっちゃ楽しいです。
安い!カッコイイ!撮影も前よりかなり緩くなってるようです。私は一度も注意されませんでした。
韓国の通勤電車たち。日本で走ってても何ら違和感ないでしょう?ソウルメトロの車両はよく西武6000とネタにされますが向こうでもネタにされてるとか。2枚目の2000系は引退間近だからお早めに。もう引退してたらごめんね!
韓国の列車旅のお供、ムグンファ号。電気機関車(8200形)はいわゆるユーロスプリンターと同形です。大量に走っているムグンファ号も全廃計画がありますのでお早めに。でも地域輸送どうするつもりなんだろう…
残念ながらついに引退してしまったセマウル号。ただし特室(グリーン車みたいなの)車両は一部のムグンファについてます。
あと電源車はムグンファ用にまだたくさん走ってますね。
そしてKTX。TGVは中国が採用しなかったので、極東で見れる唯一のTGVです。乗り心地は圧倒的に下のKTX-山川のほうが上。この前事故ったのはこいつです。
個人的なオススメはこの2形式!
上は368000系「ITX-青春」。京春線を全席指定で走る列車で、韓国初の2階建て車両を連結。2階建て2両連結の流線型の特急電車、あさぎりみがありますねえ!
下は9501系。韓国は地方の普通列車がほぼ絶滅(地域輸送はムグンファ号が担う)しているので、その唯一の生き残りがコレ。京元線の末端区間で走っています。「通勤列車」という種別です。
車内も海外では比較的珍しいと思われる転クロ。韓国でローカル線の旅を味わうならここしかないですね。
なお京元線の電化区間が延びる予定で、この列車の処遇もわかりません。
ITXセマウル号。カッコイイかどうかは人それぞれですかね。
ただこいつ、車内が日本の特急そのまんまって感じですね。前任のセマウルが豪華すぎたんで同じ運賃で物足りないのですが、普通に快適です。
そのセマウルがこちら。下は特室です。まぁ一般室の時点でグリーン並なんで特室課金の意味があまりないんですが300円くらいしか変わらないんでせっかくだからと課金して乗りました。やっぱりこれと比較しちゃうとチープさが否めませんねぇ。
いかがでしょうか、面白そうでしょう。
見納めが近い列車も多いので、さあ今すぐ航空券を買いましょう!オススメはエアプサンです!LCCとは思えない充実したサービスを受けながらさあ韓国に行きましょう🇰🇷
JMETS練習船完全ガイド ~船内設備編~
練習船3船の過程を終了し下船してきました。乗る前は不安に思ったものです。「はたしてどんなろくでもない環境で実習をしなければならないのか」と。そんな実習生もたくさんいるでしょう。噂はいろいろ聞いてるが実際の船内がどんな感じなのかがわからない、調べても載ってない、一般公開では居住区が見れない、「日本丸 船内」で調べると横浜の先代ばっか出てくる…etc。
そんな皆さんのために船内の様子をお届けします。
私が乗ってきたのは銀河丸、日本丸、大成丸の3船です。青雲丸、海王丸は残念ながらないのでご了承ください。たぶん似たようなものです。
実習生居住区
まず一番気になるのが生活空間。居室から見ていきましょう。
まず銀河丸。広いです。銀河は通称銀河ホテルとか豪華客船とか呼ばれています。初めて乗った時には「別に普通では…」となりますが、他の船(特に帆船)に乗った後だとやっぱりホテルやんけ!となります。6人部屋です。
どの船でもそうですが、運が良ければ空きボンク(ベッド)ができるので、荷物置き場にできます。
次に私の世界一嫌いな船、帆船日本丸の居室。圧倒的狭さ。まぁ自衛隊とかと比べたら快適でしょう。狭いことに変わりはありません。なんか赤いのが掛かってますが、これはイマーションスーツ。総員退船部署操練でこれを持っていく必要がありますが、まあ収納がめんどくさい。船舶救命設備規則上では汽船の練習船は旅客船扱い(第一種船)となっていますが、帆船は第三種船なのでイマーションスーツの配備が義務付けられており、各ボンクに設置されています。
さらに日本丸、下の引き出しが2つあるという利点はありますがロッカーの高さが通常の半分なのでクッソ使いづらいです。
大成丸です。キレイです。銀河よりは狭いですが、比較的環境はいいです。
大成丸のボンク。右上の棚はすべての船にあります。下段だと船によっては高さがキツキツで本棚にA4が入らないという悲劇が起きます。
日本丸。左が頭。あろうことか頭上にこの本棚があるので、起き上がった時にぶつけます。目を怪我したらどうするんだと。どこを見てもクソ船ですね。
ありがたいのはライトとコンセントが頭上に備わっていること。充電できます。これは全船共通。
洗濯室。上が日本丸、下が大成丸。日本丸は2台しか映ってませんが、この時2台故障していたので実際は4台です。そうです4台。実習生は100人前後います。ちなみに銀河は7台。青雲丸も7台のようです。海王丸もおそらく3~4台でしょう。
日本丸の故障中の2台は二層式です。帆船は揺れるので新しい洗濯機だと振動を感知して止まるらしく二層式にしています。別にクソボロではないです。
洗濯機はまぁ取りあいになるので使用予約のホワイトボードがあります。なので思ったほどストレスにはなりません。それ以上にストレスになるのが乾燥室(写真ナシ)で、まぁクソ狭いです。銀河はまだマシでしたが丁度上の大成丸の洗濯室くらいの広さ(たぶんもうちょっと狭い)に100人近くが干すのでまぁ乾きません。ロープ式且つ揺れるのでハンガーが寄る、洗濯物が落ちる、さらにはハンガーや服が盗まれることもよくあります。ちなみに部屋干しは禁止されます。
大成丸のトイレ。大成丸以外の船は海水洗浄なのでトイレの使い方が少し独特です。銀河丸とかは結構トイレが詰まるので、排水管をワイヤーブラシで擦る地獄の大掃除がありますので覚悟するように。
各船とも冷水器が完備されています。基本的に水分補給は推奨されているので当直中とかに飲んでも士官に何か言われたりはしないです。
大成丸の食堂兼第一教室。銀河丸は食堂が教室と別にあります。そのため逆に食堂は銀河丸が一番狭いです。
食事の一例。当然ながら司厨部が乗っているので食事は毎食出ます。なお大成丸は皿洗いを当直班が行うので割と面倒です。
各港を出港した直後は寄港地の名物なんかが出ます。写真は門司出港直後なのでなんとフグ刺し。この食費は税金で賄われるので文字通り税金泥棒を楽しむことができます。国民の血税で食うフグ刺しは最高だぜ!
船橋当直は1班(20人前後)から片グループ(10人前後)で入ります。当直交代時はもちろん倍入ることになります。その上でご覧ください。
大成丸の船橋。最新設備が整っています。
この通り広々としています。
銀河の船橋も似たような感じで広々としています。これに実習生40人近く入ったことがありますがそれでもまだ多少の余裕がありました。
この恐ろしい狭さ。この中に実習生17人+士官二人+Q/M1人の計20人が入ります。クソ狭いです。
後ろの海図台。こちらも狭いです。もうあらゆる点が最悪って感じですね。
もっとも日本丸固有のクソさというよりは昔の船の標準といった感じですね。ただし今は平成も終わりの2018年なのでどちらにせよクソです。
甲板
こうはん。かんぱんとは滅多に言わないですね。ただしこうはんで変換できないことが多い。船用語は入っていないのばっかりなのでイライラします。船橋とか。
日本丸の船首部。帆船は全部木甲板です。
そう木甲板。木甲板といえば地獄のタンツー、甲板流しです。
時代遅れの精神論に取りつかれているJMETSという組織では未だに甲板流しとかいうクソの役にも立たないことをやらせているのですが、まぁ冬は地獄です。夏場はそうでもないです。
銀河丸の後部甲板。真冬に裸足でやります。ええ地獄ですよ、氷点下の小豆島でやらされました。基本的にはあんまり寒い(といっても氷点下くらいまで行く場合)となくなるんですがたまにこういうことがあります。
しかしご安心ください、大成丸ではチーク材を廃止しているので所謂椰子摺りではなくスコッチブライトでゴシゴシやるだけです、裸足にもなりません!青雲丸も自殺騒動があったからかゴム靴を履くそうです。じゃあ甲板流しやめろよと言いたくなりますがまぁJMETSなんて組織内での連携がヘタな組織なんで船間のそういった連携もしてないですし、そもそも甲板の清掃自体は必要ですからね、航海の後とか普通に結構汚れます。
大成丸と銀河丸の船首。
見比べてみて大きな違いがわかると思います。そう、ムアリングウィンチ(係留索を巻く機械)の有無です。
じゃあ日本丸はどうしてるのかって?
人 力 で す
穴で嫌な予感がするでしょう、そのとおり。よく奴隷がやらされている棒をみんなで押してぐるぐる回す奴。あれをやらされます。まぁウィンドラス(錨鎖を巻き取る機械)にも巻き付けて使うんですが、とにかく人力が多いです。
諸事情により帆走訓練を中止している帆船ですが、帆走時の操舵機試運転はこのクソでかい舵輪を回すらしいです。1回転で舵角1度だそうで。片舷35度なので…
まぁ、帆走訓練は二度と再開しないでほしいですね。もうあんなものは見たくありません。
詳細は調べた上で察してください。
機関室
もちろん機関室当直もあります。エンジンルームはなかなか目を盗んで写真を撮るのが大変でした。
銀河丸機関室。広いです。まるで工場のよう。2サイクル7シリンダという変わったエンジン(三菱7UEC43LSⅡ)を積んでいます。
軸室は比較的涼しくて静かなのもあって定番のサボりスペース。あろうことかプロペラ軸がむき出しで回ってる危険スペースなのでサボっちゃダメですよ!
日本丸機関室(写真は友人提供)
狭い、低い、暑い!やはりくそです。中段とか本当に天井が低いので高身長腰痛持ちにはつらいものがあります。左舷機減速機左舷側から軸室前に向かう場所の感温筒に足をぶつけやすいので注意。私は累計15回くらいぶつけました。
2軸船なのでエンジンも2機あります。つまり始動操作や試運転、計測が増えます。
機関室内は5月でも40度くらいまで上がりました。とにかく熱いです。
大成丸機関室。エンジンはオーソドックスな4サイクル6シリンダの新潟原動機6MG34HXです。比較的コンパクトにまとまっていますが日本丸のような狭さは感じません。
大成丸制御室。銀河は制御室広いです。逆に日本丸はこの半分くらいの狭さです。
とにかく全部狭いですね日本丸は。
その他
大成丸クレーンデッキ
大成丸は一般的な貨物船の後部船橋配置に近づけて実際の貨物船の視野感覚で実習できるようにしているため、後部甲板が狭い代わりに前にクレーンデッキなるものがあります。体操は半分がこちらでやります。
大成丸居住区通路(上甲板右舷通路)
言うほど狭いという感じではないですね。
日本丸居住区通路
横幅だけは広いです。そこを削って居室を広げろと言いたいですが諦めて廃船を訴えましょう。
日本丸マスト
一番上まで裸足で登らされるんですよ。あろうことかあの斜めにかかっている縄梯子です。非人道的でしょう。陸の現場職の方々は卒倒する安全意識の低さでしょう。
帆走中止しててもこのヤードを回す作業はあります。もちろん全部人力です。
銀河丸第一教室
学校で座学を終えて練習船では全部実習なのかなと思いきやそうではありません。講義があります。そしてテストもあります。基本的に学校の試験よりやる気が起きないのでまぁボロボロ赤点取ります。
日本丸救命艇
嫌な予感がするでしょう?ええ、カッターです。動力なんてついてません(1号艇だけついてます)。艇の降下/揚収に使うボートフォールも人力です。この船はヤベェ沈むぞ!って時にもオモテトモボートフォール引けーーーーーー!!!!!わっしょい!わっしょい!とかやって人力で下ろした後に人力で漕いでいかなければならないのです。もう一度言いますが今は2018年です。
というかこの船1984年就航なんで一般的な船よりはクソ古いとはいえそこまでの骨董品ではないんです。それでこのザマですから何考えてるんでしょうかね。
一方の大成丸救命艇。66人も乗れる最新型の救命艇です!キャーかっこいい!
汽船練習船には実習船橋なるものがあります。シミュレーターがあったり、航海中に航海船橋とは別で実習生が主体当直を行ったりします。深度化実習後のデッキ選択がやるのでエンジン選択の私は詳しくは知らないです。
船内紹介はざっとこんなもんでいいでしょう。次回は練習船生活の内容などを書いていきます。
現代のオフライン環境
現代においてオフライン環境に置かれる機会って殆どなくなってると思います。地下鉄はほぼ通じるようになり、田舎でもかなりの場所で普通に電波が入り、飛行機すらWifiが付き始めたわけです。
しかしそんな中でも長時間オフラインに置かれる世界があります。
そう船です。
最近の内航船なんかはWifi完備のことも多いですが、古い船だとそんなものはありません。練習船なんかは実習生は使えないので仮泊地の電波の入りはみんな気にします。
いくら沿岸走ってても鉄の船はどうしても船内に電波が届かないので暴露甲板に電波乞食しに行きますね。
そんな環境で実習を終えたところなんですが、現代のインターネット依存症の皆さん、オフラインの中どうやって暇潰しますか?
勉強する!とかいう意識高めの方々は大変結構ですが私は不真面目なのでオフラインのゲームにハマってます。具体的に言うと、
マインスイーパです。すごいでしょこれ
意外と難しいというか、理屈だけで解けない博打ポイントが結構出てくるのでサイズがでかくなるほど運ゲーになります。あとスマホだとマスが小さくなるほど誤タップで死にます。なかなかにイライラしますがハマります。
そんなわけでタイトルとはまるで違うマインスイーパのススメでした。